CTOにはどうやったらなれる?
業務委託でさまざまな会社と関わってく中でさまざまなCTOを見てきたし、同期でCTOになる人も増えてきた。
その中で「CTOって肩書きは結局飾りでしかないよね」という感覚も生まれあまり興味が持てなかったものの、世間一般としての評価値はその肩書き1っ本でめちゃくちゃ上がるというのにも気づいてきた。
CTOもピンキリで、プログラミングできない人もいれば、パワハラでエンジニアが半分辞めたような人もいる。
ただそういったCTOもその後もCTOなり技術顧問なり責任あるポジションについてるのだ。
それでCTOってどうやったらなれるんだろうと思って調べてみると、「CTO経験者、もしくはX人以上のマネジメント経験あり」などの条件が並ぶ。
CTOになる目線で見てみると、『服屋に行く服がない』状態だ。
というわけでどうやったらなれるのか冷静に洗い出してみる。
CTO募集案件にCTOとして応募する
大きく分けて3つのケースが考えられる。
1. 開発組織がまだない or 未熟なケース
2. CTOが不在のケース
3. 経営陣が今のCTOに問題があると感じてる
1. 開発組織がまだない or 未熟なケース
これも2パターンあって、アーリー期か、非IT企業がこれから開発組織を立ち上げようというフェーズか。
アーリー期については一番多いのってリファラルで、ビジネスアイディアを実現するために周りの知り合いエンジニアに声をかけるってケースが一番多いとは思う。
それに規模感的にも仕事内容はEMレベルなので、求められるハードルは低そう。
それを言えば企業側もCTOとして採用せずにまずはEM採用で良いので、あえてその役職を与えるとしたら優秀な人を誘うためのエサになるか。
非IT企業に関しては技術力というよりは、だいぶ政治力が求められそうだな。
やっぱり採用側の期待値としても他部署との調整能力・マネジメント経験が強く求められそう。
2. CTO不在のケース
1番と近いけど「ある程度開発組織も人数いるし、会社のフェーズも進んでるものの、CTOはいない」ってケース。
経営陣のハードルが高いか、誰もなろうとしないか、普通にCTOになれそうな人にめぐり合わなかったか、まだあえてCTOを作ろうという段階ではなかったか。
「開発規模が大きくなってきたのでそろそろCTO的な役職が欲しくなってきました」「これから一気にグロースさせるのでCTO募集です」みたいな意思決定はすごく真っ当。
アーリー期よりはハードルは上がるものの、母数的にも要求値的にも一番現実的な選択肢。
3. 経営陣が今のCTOに問題があると感じてるケース
割と見る。
あくまで「経営陣がCTOに問題があると感じてる」なので本当に問題があるかは別。この場合は地雷案件になりそう。
すでに文化・開発組織が出来上がってる&何かしらの問題が経営陣に届くレベルにまでなってるからCTOリプレースしたいわけで、求められるハードルも実際に解決するためのハードルも高そう。
いま参画してる企業のCTOになる/リファラル
お互いわかった上での依頼なのでお互いにハードル低い。
そして能動的に掴めるものではなく、完全に巡り合わせとタイミングの問題。
CTOがすでにいる企業でも「今のCTOと変わってくれないか」ってお願いもあるので本当に狙ってやるものじゃない。
というわけで
結局一番真っ当なルートはこれで、そこで肩書きと社会的信用を得た上でCTO案件に応募ってのが正攻法なのかなと思う。
そう考えると今まで何度もチャンスを逃してきたのはもったいなかったな。一度でも挑戦していればその後の未来が大きく変わっていたのかもしれない。
断ってきた企業は「その後CTOが毎年変わって最終的に開発組織がクローズ」とか「社長のパワハラが酷くて平均勤続が数ヶ月」と断るのも正解ではあったとは思うんだけど、履歴書上じゃそんなの知ったことないしね。
起業考えてる人にリファラルで声かけてもらった時もそのビジネスアイディアがいけてるかは置いといて積極的に乗っかるべきだったか。
「この企業で上場目指すために全力で頑張りたい」って気持ちになったらCTOになるってのは求めすぎだったのかも。
ここ数年は特にエンジニアの売り手市場で「いくらでも選択肢はあるよね」みたいな感覚に踊らされてたかもしれない。
次声かけてもらったらどんな案件であれいったん全力でCTOやってみるか。
どう立ち回るべき?
仮にCTO目指すからといってCTO募集案件だけを探すのも、違うかもしれない。
シンプルにいちエンジニアとして参画して目の前の仕事で成果出しつつ選択肢広げていくってのはありそう。
ただいち開発者としての参画は未来につながるか怪しいかも。
今はフルリモートだから特に担当EM以外と全くコミュニケーションラインがないみたいのもざらだ。
1日中開発して1日1回のMTGで進捗喋るだけで終わるのも多い。
対面の頃はエンジニア以外の人とも飲みに行ったり人間的な広がりはあったけど、今はエンジニアですら会ったことない人の方が多い。
というと選ぶ軸として対面というのは1つある。
あと過去CTOにならないかお願いされたときも、やっぱり採用とかマネジメントとかEM的な立ち回りをしていた頃が多かった。
結局「CTOにならないか」ってお願いするのはエンジニア以外の人で、そこの信頼を得るにはある程度高いレイヤーの仕事をしている必要がある。
そもそも振られた開発タスクをただこなすだけの人にCTOにならないかって言うモチベーションも湧かないだろうしな。なんか優秀な作業者でしかない。
せめて「企画などとのコミュニケーションラインもあるような開発体制である」必要がある。
色々考えるとエンジニア以外との繋がりが軸なような気がしてきたなぁ。
エンジニアは何か作りたいと思ったら自分で作れば良いだけだしな。